Biography
Phidias Trio (フィディアス・トリオ)
ヴァイオリンの松岡麻衣子、クラリネットの岩瀬龍太、ピアノの川村恵里佳により2017 年に結成された三重奏団。クラリネット三重奏の更なる魅力を追求すべく、既存の近現代のレパートリーに加え、日本初演を多く含む作品の紹介や新作の委嘱を行う。また、映像やダンスとのコラボレーション等、幅広い層の聴衆と出会う場を作り、演奏活動の幅を広げている。
これまでに幅広い世代の日本人作曲家と協働し、新しい音楽を紹介している。海外の作曲家との交流も活発で、2017 年に韓国ハニャン大学主催現代音楽祭に招聘、コンサートと現代音楽における特殊奏法講座を開催した。これまでに、オーストリア、アルゼンチン、ブラジル、チリ、トルコ、韓国、日本の若手作曲家の新作を取り上げ、好評を博す。
2021年には、JFC(日本作曲家協議会)主催公演 『日本の作曲家2021 ~Phidias Trio +αを迎えて』、JSCM(日本現代音楽協会)主催公演・現音 Music of Our Time 2021ペガサスコンサートvol.IIIに出演。ペガサスコンサートの模様は2週にわたり、NHK-FM "現代の音楽"で特集され放送された。
また、最近では演奏会のみでなく、インターネット配信による委嘱新作の初演も活発に行っている。
松岡麻衣子 Make Matsuoka (Violin) https://www.maikomatsuoka.com
桐朋女子高等学校音楽科を経て、桐朋学園大学音楽学部演奏学科卒業、同大学研究科修了。在学中より近現代作品の演奏に積極的に取り組み
2008年にはフランクフルトのインターナショナル・アンサンブル・モデルン・アカデミーに留学、現代音楽を中心とした室内楽演奏の研鑽を積む。 在独中はアンサンブル・インターフェース、アンサンブル・リネア、トリオ・シュトイアーマンを中心に、アンサンブル・モデルン、アンサンブル・レゾナンツ等、複数のアンサンブル及び室内オーケストラで演奏する。これまでにダルムシュタット夏期現代音楽週間、ウルトラシャール音楽祭(ベルリン)、CDMC(マドリッド)、Klangwerktage(ハンブルク)、Impulsフェスティヴァル(グラーツ)、
Quantensprünge ZKM (カールスルーエ)、ロワイヨモン財団(フランス)、ACMF (ソウル)、International New Music Week (ブカレスト)、リンカーンセンター(ニューヨーク)、June in Buffalo音楽祭(バッファロー)、カイロ・オペラハウス(エジプト)等、世界各地の音楽祭やコンサートホールに招聘、演奏活動をおこなう。2012年にはトリオ・シュトイアーマンとして、仏Hortusレーベルより『Un long Voyage ピエール・ヴィスメール作品集』 をリリース。2013年に帰国、「秋吉台の夏」現代音楽セミナー&フェスティバルに招待演奏家として参加。2014年、第11回現代音楽演奏コンクール「競楽Ⅺ」第2位受賞。016年、トリオ・シュトイアーマンによる2枚目のCDが発売中。ヴァイオリンを江藤俊哉、江藤アンジェラ、小林健次、ジャグディッシュ・ミストリーの各氏に、桐朋学園大学在学中は室内楽を苅田雅治、藤満健、小澤英世の各氏に師事する。トリオ・シュトイアーマンでは、ミゲル・ダ・シルヴァ(イザイ弦楽四重奏団)や北浜玲子(ラヴェル弦楽四重奏団)の各氏の教えを受けるほか、トリオ・ディ・パルマ、マティアス・バイヤー・カルツホイやクリストフ・ヘンシェル各氏(ヘンシェル弦楽四重奏団)のマスタークラスに参加する。green room playersメンバー。
岩瀬龍太 Ryuta Iwase (Clarinet) https://ryutaiwase.com
東京都出身。桐朋学園大学音楽学部卒業、同大学オーケストラアカデミーを修了したのち渡欧、ベルギーのアントワープ王立音楽院とモンス王立音楽院に学ぶ。これまでにウィーンモデルン現代音楽祭、ICM World New Music Days 2013、Il Bienal Musical Hoje 現代音楽祭(ブラジル)、OaarWurm現代音楽祭(ベルリン)、luchalnia 現代音楽祭(ポーランド)、リンツ現代音楽祭(オーストリア)、Musica Polonica Nova 現代音楽祭(ポーランド)等、数々の音楽祭に招聘されるほか、ウィーン楽友協会、ウィーンコンチェルトハウス、在日本オーストリア大使公邸、在オーストリア日本大使公邸において演奏。数々のプロジェクトに招聘され、Peter Ablinger や Bernhard Lang の新作をはじめ、国内外で多くの新曲を初演する。また、2019年には新作を含むバスクラリネット独奏曲のみによるリサイタルを行うなど、クラリネットのための作品を現代の作曲家へ委嘱・ 初演し、新たなレパートリーの開拓に意欲的に取り組んでいる。東京芸術劇場主催公演においてダンサーの勅使川原三郎氏、佐東利穂子氏、ソプラノ歌手のマリアンヌ・プスール とシェーンベルクの《月に憑かれたピエロ》を共演するなど、他ジャンルのアーティストとの活動も積極的に行なっている。第11回ピエトロ・アルジェント国際室内楽コンクール(イタリア)第1位、第4回マルコ・フィオリンド国際室内楽コンクール(イタリア)第3位、第5回パドヴァ国際室内楽コンクール(イタリア)第3位、夏期国際音楽アカデミー(ウィーン)においてバルトーク賞を受賞。Jess Trio Wien、ソリストとしてサヴァリア交響楽団ソムバトヘイ(ハンガリー)と共演。オーケストラ奏者としてバ ーデン市立歌劇場管弦楽団、ドイツ・ヴュルテンベルクフィルハーモニー管弦楽団、ウィーン 20世紀アンサンブル等に客演。2012年、col-legno Label (コル・レーニョレーベル) より、 Platypus elected Works Vol. I-IVをリリース。2014年にはギター奏者の熊谷俊之と"itodo"を結成し、2015年にアルバム"Oirakanari"をリリース。2016年、作曲家ルーカス・ハーゼルベック作品集の録音に参加(ORFレーベル)。東京学芸大学およびハニャン大学(ソウル)において、マスタークラス、現代音楽奏法のレクチャーを行う。これまでにクラリネットを鈴木良昭、井上靖夫、中真人、四戸世紀、ワルター・ブイケンス、ロナルド・ヴァン・スパンドンクの各氏に、室内楽をアヴォ・クユムジャンに師事。マスタークラス にてウーリッヒ・ベーツ(アベックトリオ)、シャンドール・デヴィッチ、ラースロ・メゾ(バルトーク 弦楽四重奏
団)、ヨーゼフ・クルーソン(プラハ弦楽四重奏団)の各氏に師事。現在green room players、Ensemble Platypus (ウィーン)のクラリネット奏者。
川村恵里佳 Erika Kawamura (Piano) https://erikakawamura.com
東京音楽大学ピアノ演奏家コース卒業、同大学院修士課程鍵盤楽器研究領域(伴奏)修了。修了後、同大学非常勤研究員を務める。第11回現代音楽演奏コンクール”競楽XI”にて、審査委員特別奨励賞を受賞。レインボウ21・サントリーホールデビューコンサートに出演。現代音楽の演奏に積極的に取り組み、新曲初演を含む数々のプロジェクトに参加。2017年、ウィーンモデルン音楽祭に招聘され、Ensemble Platypusに客演。2018・2020年、現代のピアノ作品によるソロリサイタルを行う。播本枝未子、石井克典、土田英介、山洞智、野平一郎、河内純の各氏に師事。イタマール・ゴラン、高橋アキ各氏のマスタークラスを受講。green room playersメンバー。